「のびのび」は、清水秩加先生が京都市北区で25年にわたって主催されている「こども工房」の精神を受け継いだ教室です。
清水先生はこども達のやりたい気持ちをとことん引き出し、子どもの自主性にまかせた創作活動を見守るという、ありそうでなかった図工教室のスタイルを確立され、徹底してこども達の個性や、やりたい気持ちを引き出してこられました。
最近では、学校での教育活動もやっと子供の「主体性」を重視したものへ移行しようと舵を切り出しましたが、先生はこれを何十年も前からされてきたんだと改めて気づかされました。こども達を一人の人間として信頼、尊敬して接してこられた先生の元には、先生を慕ってたくさんの生徒さんが通っておられました。
そして、こども工房らしく、想像をはるかに超える規格外の作品もたくさん生まれてきたと聞いています。先生の楽しいお人柄も相まって、いつも笑顔が絶えないとても個性的な工房でした。
もともとは息子が幼少期にお世話になっていた教室、陰ながらずっと応援していましたし、いつまでも存在するものだと思い込んでいましたが、先生が工房を閉じられると聞き(追記:2022年からは、淡路島と京都にて、不定期に活動を再開されています。)私はディズニーランドが閉園する程の衝撃を受けました。いてもたってもいられなくなり13年ぶり?に先生の元へ。
あの頃とちっとも変わってらっしゃらないopen mind な先生にお会いし、先生の作品たちにも迎えられて、とても胸がいっぱいになりました。ああ、やっぱりここはすごい教室だ!そして先生はすごい人だ!ただ作家としての顔もお持ちの先生は、転居も含め第二の人生設計をもうすでに着々と準備をされていて、教室が閉まるという事実はやはり変わらず・・・。
そしてそれは快く応援しなければならないものでした。
まさかこんな事になるとは想像もしていませんでしたが、それから短期間の間に先生に頼み込んで教えを請い、この尊い造形活動の火を絶やしてはならない、何かに(神様に?)突き動かされるように、その想いだけで突然走り始めた私。
とにかく活動の場を止める事だけは阻止したい!
そして今のこども達、未来のこども達にもこの自由な造形活動をどんどん繋げて行きたい。そんな強い思いからこの教室をスタートさせる事にしました。
清水先生に敬意を示しつつ、これから走りだします。 2021年8月 三好